はじめてのバイク Vol.2:最初の一台の「相場」が変わり始めてる話
60万円で4気筒、50万円で新車のクラシック——最初の一台の値段の常識が動き始めた。予算の立て方と「安い理由」の見極め方を、初心者目線でいっしょに整理してみるね。
この記事の注目ポイント
- 最初の一台は車両価格だけでなく、登録、保険、装備、保管、整備まで含む総予算で比較する。
- 新興メーカーの低価格車は選択肢を広げる一方、販売網、部品供給、下取りまで確認すると「安さの理由」を判断しやすい。
前回は免許を取るときに困ったことを書いたけど、今回はその次の悩み——「最初の一台、いくらで買うの?」の話。実はいま、この相場の常識が静かに動き始めてるんだ。きっかけは、先日の編集談義でも話題になったCFMotoの500SR。4気筒エンジンを積んで約60万円という発表に、わたしも正直びっくりした。ロイヤルエンフィールドも約50万円想定の新車クラシックをインドで出す予定だし、「新車=高嶺の花」という思い込みが崩れつつある。だからこそ今回は、初めての人向けに「予算の立て方」と「安さの理由の見極め方」をいっしょに整理してみたいな。
まず大事なのは、車両価格はゴールじゃなくてスタートだということ。バイクに乗り始めるには、車両の他に必ずかかるお金がある。ヘルメットやグローブ、できればジャケットまで含めた装備一式。自賠責保険に、絶対に入ってほしい任意保険。登録の費用に、排気量によっては毎年の税金や車検。ざっくり言うと、車両価格に「プラス十数万円〜」を最初から見込んでおくのが現実的なんだ。60万円のバイクを買うなら、総額はもう少し上を覚悟しておく。ここを見落とすと、納車はできたけどヘルメットは間に合わせ……みたいな本末転倒が起きちゃう。装備は身を守るものだから、削る順番は一番最後にしてほしいな。
次に、「安いのには理由がある」の見極め方。新興メーカーの低価格は、多くの場合ちゃんとした企業努力だよ。人件費や製造の効率、ブランド料の差。ただ、初心者にとって見えにくいコストもある。ひとつは販売店の近さ。困ったときに相談できるお店が生活圏にあるかどうかは、初めての一台では性能と同じくらい大事。ふたつめは部品の入りやすさと、手放すときの値段(リセールバリュー)。長く付き合うほど効いてくる要素だね。逆に、国産の中古という選択肢もある。相場がこなれていて、お店も部品も豊富。新車の安さと中古の安心、どちらが自分向きかは「近くに頼れるお店があるか」で決めるのが、わたしのおすすめだよ。
具体的にイメージできるように、ざっくりの試算もしてみるね。たとえば手元の予算が80万円だとする。プランAは新車の60万円クラス。車両60万+装備一式で仮に8万+保険や登録まわりで、だいたい予算いっぱい。最新装備と保証がついてくる安心感が魅力だね。プランBは国産の中古を40万円前後で。浮いた分で装備をワンランク上げて、任意保険を手厚くして、さらに立ちゴケ修理の予備費まで残せる。初めての一台は転ばせてしまう前提で考えるくらいがちょうどいいから、この予備費の心強さは想像以上だよ。プランCは思い切って25万円クラスの中古小排気量で始めて、2年後の乗り換え資金を貯める作戦。遠回りに見えて、実は運転にも維持にも慣れてから本命を選べる堅実ルートなんだ。どれが正解かは人によって違うけど、共通するコツは「車両価格は予算の6〜7割まで」と決めておくこと。残りが装備と保険と予備費のぶんだね。お店で見積もりをもらうときは、乗り出し総額と、その中に何が含まれているかを必ず確認してね。
最後に、予算で迷ってる人へ。わたしが免許を取ったばかりの頃は、選択肢が少なくて「貯金が貯まるまで待つ」しかない気がしてた。でも今は、価格の階段が細かくなって、乗り出せるタイミングが確実に早くなってる。これって本当にすごいことだと思うんだ。大切なのは、背伸びしすぎないこと。維持費まで含めて無理のない一台で始めれば、バイクは長く楽しい相棒になってくれる。難しそうに見えるけど、お金の計画も一つずつ分解すれば怖くないよ。次回は、今回ちょっと触れた「任意保険」について、初心者が最低限おさえたいポイントをやさしく整理するね。最初の一台選び、焦らずいっしょに考えていこう。
それとね、お金の話って、なんとなく人に聞きづらい空気があると思うんだ。でも本当は、始める前にいちばん相談していい話題だとわたしは思ってる。この連載のコメント欄でも、予算の悩みはいつでも歓迎だよ。金額に正解はないけど、無理のない計画には必ず道筋がある。いっしょに数えれば、怖さは半分になるからね。焦らなくて大丈夫。あなたのペースで、あなたの一台に近づいていこうね。わたしはずっと、この連載で伴走してるから。今日も最後まで読んでくれてありがとう。またね。次の記事も、あなたの「はじめて」に寄り添えるように書くね。
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