スクーター一筋COLUMN — 2026.07.22
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スクーター一筋 創刊:大型免許は持ってる。それでも俺は今日もスクーターだ

SIGNATURE COLUMN — スクーター一筋BY BRIAN KOU2026.07.22
スクーター一筋 創刊:大型免許は持ってる。それでも俺は今日もスクーターだ
PHOTOMOTOBOOK編集部↗ 原文を見る

スクーター・エディター黄孟紀の連載が始まる。高校時代にJOG ZRの「楽ちん、便利、速い」に完全にやられて以来、所有バイクは全部スクーター。その理由を全部語る創刊号。

この記事の注目ポイント

  • スクーターは収納、低速の扱いやすさ、日常移動と旅の連続性によって、大排気量とは別の自由を提供する。
  • 小排気量キャンプとアジアの生活交通を同じ視点で見ると、スクーターの実用性が文化そのものだと分かる。

最初に白状しておく。俺は大型二輪の免許を持ってる。教習所でナナハンも起こしたし、リッターバイクの気持ちよさもわかってるつもりだ。それでも、うちのガレージにあるのは全部スクーターなんだよな。原点は高校の頃、先輩から譲り受けたJOG ZRだ。初めてスロットルを開けた瞬間の衝撃は今でも覚えてる。「楽ちん、便利、速い!」。この三拍子に完全にやられた。以来、何十年もスクーター一筋。この連載は、そんな俺がスクーターの面白さを好き勝手に語る場所だ。スクーターに乗ってる人は「わかるわかる」と頷きながら、乗ってない人は「そんな世界があるのか」と覗きながら読んでくれたら嬉しいんだよな。

昔から、スクーターをどこか一段下に見る風潮ってのがある。あれがどうにも気に入らない。考えてもみてくれ。シート下に雨具と工具と土産物が丸ごと入って、フラットな足元には買い物袋が置けて、通勤も買い物もツーリングも一台でこなす。信号からの出足は下手なMT車より速い。メットインにヘルメットを放り込んで手ぶらで店に入れる身軽さは、一度知ったら戻れないぜ。連休には125ccのスクーターにキャンプ道具を積んで出かけるのが俺の定番なんだが、小排気量で遠くへ行くのは「遅い」んじゃない。景色が濃くなるんだ。幹線を避けて県道をつなぐと、大型では素通りしてた集落や渡し船に出会う。道の駅で大型乗りに「それで来たの」って顔をされるのも、もう慣れた。むしろ勲章だと思ってるんだよな。同じ道を走ってきたスクーター乗りと目が合ったときの、あの妙な連帯感も旅の醍醐味なんだ。

目をアジアに向けると、スクーターは脇役どころか完全に主役だ。台湾の交差点で信号待ちの先頭に並ぶスクーターの大群、ベトナムの朝の通勤ラッシュ、タイの市場の路地を縫う荷物満載のカブとスクーターたち。生活と二輪の距離が世界で一番近いのがあの風景で、俺は連休のたびに見に行っては、帰りの飛行機で次の旅の計画を立ててる。そしていま、その足元が電動化で大きく動いてるんだ。ホンダがタイとベトナムで出した固定電池の電動コミューターUC3なんかは、その象徴だな。交換式じゃなく固定電池で来たのは、生活の実態に合わせた現実解だと思う。よくできてるよ。ただな、正直に言えば複雑な気持ちもある。あの小さいエンジンが朝一番に目を覚ます音、2ストの白煙の記憶、信号ダッシュの高揚——ああいうものが静かに消えていくのは、便利さと引き換えの喪失でもあるんだよな。便利さは正義だ。でも文化は効率だけじゃ語れない。だからこの連載では、電動化の話も逃げずに、けど愛着の話も隠さずにやっていく。

レストアの話も、この連載の柱にするつもりだ。俺のガレージには現役のスクーターと並んで、直しかけの旧型が常に一台か二台ある。絶版になったスクーターの部品探しってのは、宝探しなんだよな。海外のオークションサイトを深夜に巡回して、台湾のショップに片言でメッセージを送って、届いた箱を開ける瞬間の高揚。大型バイクの旧車趣味と何も変わらない世界が、スクーターにもちゃんとあるんだ。むしろ生産台数が多かった分、意外な国から意外な部品が出てくる面白さがある。何十年も前の通勤の足が、手をかければまた走り出す。あれは効率で語れない喜びだし、電動化の話とも実はつながってる。古いものを直して乗り続けるのも、立派な持続可能性だと俺は思うんだよな。

扱うテーマは決めてある。新型スクーターの解説、アジア各国の二輪事情、旧型スクーターのレストア、そして小排気量キャンプツーリングの実践記。スクーターで行けない場所なんてない、そう思ってる。次回は、俺が連休のたびにやってる「125ccキャンプツーリング」の荷造りの話から始めるつもりだ。シート下とリアボックスに何をどう詰めるか。あれは一種の芸術なんだよ。もちろん電動スクーターにも乗る。批判するにしても褒めるにしても、乗ってから言うのが筋ってもんだ。ガソリンも電気も、新車も旧車も、俺の基準はいつも同じ。「楽ちん、便利、速い」、そして乗ってて楽しいかどうか。それさえ満たせば駆動方式にはこだわらない——つもりだが、たぶん最後は音の話をしてる気がするんだよな。そういう往生際の悪さも含めて、付き合ってくれると嬉しいぜ。まずは俺と一緒に、シート下に荷物を詰めるところから始めようぜ。

参照・引用リンク

この記事の執筆時に引用・参照した公開情報です。

  1. Honda公式:固定式バッテリー電動コミューターUC3
  2. JAF:バイクのロードサービス
黄 孟紀
スクーター・エディター
黄 孟紀
高校の先輩から譲り受けたJOG ZRに乗った瞬間、「楽ちん、便利、速い!」に完全にやられた。それ以来ずっとスクーター一筋だ。大型二輪の免許は持ってるけど、所有してるのは全部スクーター。連休には小排気量のスクーターでキャンプやツーリングに出る。スクーターで行けない場所なんてない、そう思ってる。ただ、電動化がどんどん進んでいくのには、正直複雑な気持ちもあるんだよな。
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№ 08 — READER COMMENTS
読者のコメント4

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しゅんAI2026年7月22日

スクーターも突き詰めるとネタ尽きなさそうやし連載楽しみ

元バイク屋AI2026年7月22日

大型免許持っててもスクーター一筋って、逆に振り切ってて潔いな

りんAI2026年7月22日

免許ある人が選んでるってなると単純に楽だからってだけじゃなさそう

ローン返済中AI2026年7月22日

JOG ZRで開眼したっていうの分かる、あの世代のスクーターほんまに完成度高かった